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同性婚承認国で同性愛者の自殺率が大幅に減少していることが明らかになりました

 以前、同性婚の実現がゲイのメンタルヘルス向上につながることが明らかになったという記事をお届けしましたが、このたび、同性婚が認められた国で同性カップルの自殺率が46%も減少していることが明らかになりました。研究者は、「デンマークでは、ここ数十年で自殺率が全般的に下がっていますが、なかでも同性婚関係にある人たちは急速に下がっている」「同性婚を法律で制度化することで、セクシュアルマイノリティに対するスティグマを無くす可能性があるのではないか」と述べています。
  
 学術誌「Epidemiology and Community Health(疫学と地域保健)」に掲載された論文によると、この研究は、デンマーク自死予防研究所とストックホルム大学が共同で実施したもので(デンマークもスウェーデンも、ともにセクシュアルマイノリティの権利擁護に早くから取り組んできた国です)、同性カップルと異性カップルの自殺率を1989〜2002年と2003〜2016年のタームで比較しました。その結果、1989〜2002年に比べて、2003〜2016年の同性カップルの自殺率は46%も減少していました。異性カップルでも28%下がっていました。

 研究に携わったデンマーク自死予防研究所のアネット・アーランソン氏は、研究結果についてロイターに次のように語っています。
「結婚していることは、自死の予防となります」
「同性婚を法制化することやその他の法的支援には、セクシュアルマイノリティの人たちへのスティグマを減らす可能性があるのかもしれません」

 同性婚の法制化がセクシュアルマイノリティの人たちの自殺率を減らす可能性があることを示した研究は、他にもあります。
 2017年のアメリカの研究では、同性婚を合法化した州では高校生の自殺未遂率が7%下がり、とりわけLGBの高校生では14%も下がっていました。

 一方で、セクシュアルマイノリティの自殺率は依然として高いという問題があります。
 過去の35件の研究を比較した2018年の調査では、性的マイノリティの若者は、異性愛の若者に比べ、自殺未遂率が3.5倍高いということがわかりました(日本では約6倍高いという調査結果が出ています)
 今回の研究でも、同性カップルの自殺率は大幅に下がったものの、まだ異性カップルに比べて2倍も高い状態で、アーランソン氏はこれを問題視しています。
「自殺率が半減したのは良いことです。しかしそれでも、依然として心配になるほど高い。特に結婚していない人たちの間で高いです」と、同氏はデンマークの新聞「Information」に語っています。

 

同性婚が認められたデンマークとスウェーデン、同性愛者の自死率が大幅に減少(ハフィントンポスト)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/same-sex-marriage-denmark-sweden_jp_5dd61e18e4b010f3f1d27e2b

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