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今年2月、結婚の平等を問う一斉提訴が行われます
昨年11月、結婚の平等を正面から問う裁判が行われることになりましたというニュースをお伝えしましたが、その続報が届きました。2019年2月中旬、同性カップル10組が東京地裁や名古屋地裁など各地の裁判所に一斉提訴することになったそうです。提訴する同性カップルの内訳は、北海道2組、東京都6組、愛知県1組、関西地方1組です。
弁護団によると、同性婚の合憲性を正面から問う訴訟は初めてです。法整備を怠った国の不作為などを問う方針です。
11月にあったメディア懇談会で、「結婚の自由をすべての人に」訴訟弁護団は、本訴訟の主張の柱になるのは「婚姻の自由の侵害」と「平等原則違反」の2つだとしていました。
弁護団の寺原真希子弁護士は「国内外の動きを受け、弁護士にも同性カップルから不利益を訴える声が寄せられている。訴訟を機に、同性婚を認める立法への動きも盛り上げていきたい」と語っています。
同じく弁護団の前園進也弁護士は「結婚の自由が全ての人に認められるよう広く訴えていきたい」と語っています。
憲法24条1項は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」としており、「両性」を根拠に、同性婚は憲法上認められていないという主張もありますが、弁護団は、この条文は異性婚に言及したもので「同性婚を禁じる」内容は含んでいないという立場です。
(日本学術会議も「憲法24条の「両性」は男女の意味ではあるが、同性の結婚を制限するものではない」と明言しています)
同性婚はこれまでに世界25ヵ国で認められ、結婚に準じるシビルユニオンなどの同性パートナー法を認める国を含めると40ヵ国超になります(台湾やタイでも近々認められそうです)。日本では自治体で同性パートナーシップ証明制度を導入しているところはあるものの、法的拘束力は限定的で、国レベルでの同性カップルの法的保護の制度はありません。何もないのは、G7では日本だけです。
参考記事:
同性婚認めないのは憲法違反 カップル10組が一斉提訴へ(共同通信)
同性婚「認めないのは違憲」カップルら国の賠償求め集団提訴へ(東京新聞)
「同性婚できないのは違憲」同性カップルが2019年2月提訴へ 東京など4地域10組の予定(ハフィントンポスト)
全国初「同性婚を認めないのは違憲」訴訟 来年2月提訴、4地域10カップルを予定(弁護士ドットコムニュース)