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英ヴァージン航空が世界初の「プライドフライト」を運航、乗員の全員がLGBT

 英国のヴァージン・アトランティック航空は、来年6月末にニューヨークで開催される「ワールドプライド2019」※に合わせ、乗員全員がLGBTという世界初のフライト「プライドフライト」を運航することを発表しました。

「プライドフライト」は、ロンドンとニューヨークを結ぶ便で1回のみの運航。操縦士も客室乗務員も全員、LGBTのスタッフが乗務します。
 約6時間の飛行中には、オープンリー・ゲイの俳優、ティトゥス・バージェス(ブロードウェイ版『リトルマーメイド』やTVドラマ『アンブレイカブル・キミー・シュミット』などに出演)が監修を手がけるライブパフォーマンスが行われたり、特別ゲストが登場したり、ジュディ・ガーランドの歌をみんなで歌ったり、ドラァグクイーンがMCを務めるビンゴ大会、機内お見合いパーティなど、盛りだくさんなアトラクションで乗客を楽しませます。
 ティトゥス・バージェスは、「(トランプ政権下で)マイノリティの権利が脅かされている今、我々が立ち上がって声を上げることの重要性がかつてなく増している」とコメントしています。
 「プライドフライト」は2019年6月28日にロンドンのヒースロー空港を出発します。運賃はエコノミークラスで380ポンド(約5万6000円)〜と、たいへんリーズナブル。収益金の一部は英国のLGBT支援団体に寄付されます。
 
※ワールドプライド2019
 毎年、6月のプライド月間を中心に世界各地でプライドパレードが開催されていますが、それらとは別に、世界レベルでLGBTのイシューをプロモートするべく、2000年にInterPrideという団体がローマでワールドプライドを初開催し、以後、数年に1回のオリンピック的なペースで世界中のいろんな都市で(持ち回りで)開催してきています。パレードはもちろん、ゲイタウンでの大規模なフェスやクラブパーティ、様々なカルチャーイベントなども併せて開催されるような一大イベントとなっています。
 2019年はストーンウォール50周年に当たるため、ニューヨークが選ばれました。世界中から300万人以上の参加者が集まる見通しです。詳しくはこちら(ちなみに2021年はコペンハーゲンでの開催が決まっていて、それ以降は未定です。いつかアジアで、そして日本で開催されたら素敵ですね)
 
 ヴァージン・アトランティック航空は、ロンドン・プライドに協賛し、従業員が制服姿でパレードを歩いたりしていますし、英国の代表的なアライ企業の一つです(社内で生き生き働いているLGBTの社員がたくさんいないと、今回のプライドフライトの実現も叶わなかったはず。プライドフライトは、ヴァージン・アトランティックのLGBTフレンドリーさを象徴している、とも言えます)
 
 ちなみに、LGBTのフライトといえば、2010年、世界一華やかなパレードとして有名なシドニーの「マルディグラ」を楽しむため、ニュージーランドからシドニーへの国際線の中でドラァグクィーンのCAさんがお客様を楽しませる「ピンクフライト」が登場したことが話題になりました。
 日本でもいつか、「ピンクフライト」や「プライドフライト」が飛ぶ日が来るといいですね。


参考記事:
英ヴァージン航空が「プライド便」運航、乗員全員LGBT(CNN)

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