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MAX、山咲トオル、ドラァグクィーン…第5回ピンクドット沖縄が過去最高規模で大成功を収めました

 9月23日(土祝)、那覇市の国際通りに面した那覇市ぶんかテンブス館前広場で第5回ピンクドット沖縄が開催され、過去最多の3000名超が来場し、協賛・後援企業も72社で過去最多となりました。

 台風一過で30度超えの暑さとなったこの日、テンブス館前広場には企業や地元LGBT関連団体が出展するたくさんのブースが軒を連ね、テンブス館の大スクリーンと連動してステージ上で様々なパフォーマンスが繰り広げられました。
 11時、オープニングセレモニーとして琉舞とエイサー演舞が披露され、司会の狩俣倫太郎さん、ブルボンヌさん、安里ミムさんが登場、ピンクドットの意義について説明し、那覇市の知念副市長をはじめ、ピンクドット名誉顧問の南さん、砂川さん、昨年まで共同代表を務めていた宮城さん、メインスポンサーである日本トランスオーシャン航空の丸川社長、日本航空沖縄支店の渡部支店長、弊社の小泉伸太郎、KPG HOTEL&RESORT沖縄の田中社長らがご挨拶しました。
 12時からは地元沖縄でLGBTについての広報の一環としてパフォーマンスを行っている「JPG レインボーキャマーズ」のみなさんによる楽しいショーが繰り広げられました。
 12時半からは、共同代表でFtMトランスジェンダーとして講演活動を行っている澤岻良心さんの司会により、家族をテーマとしたトークライブが行われました。パネリストとして登壇したのは、昨年のピンクドットで那覇市「市パートナーシップ登録制度」証明書取得第1号となった安座間尚彦さん&入眞地順治さんのカップル、澤岻良心さん&さおりさんのご夫婦、子どもがほしいLGBTカップルに情報や交流の機会を提供する活動を行っている茂田まみこさん&長村さと子さんのカップルでした。「LGBTとひとくくりにされるが、それぞれ事情は違う」「いろんな家族の形があっていいという空気感を沖縄全体に広げたい」といったお話がありました。
 13時20分にはタレントとして活躍する山咲トオルさんが白地にピンクのラインが入ったスーツ姿で登場し、会場のみなさんにメッセージを贈りました。それから、公園にある鉄棒などを使ったトレーニング「ストリートワークアウト」の実演が行われました。
 14時、浦添市の松本市長が登壇し、スピーチしました(那覇市に続き、同性パートナーシップ証明制度の導入を検討していると発表)。そして、(ピンクドット沖縄大使であり、学校などでLGBT関連の講演を行っている)竹内清文さん率いる「琉球女装時代」のパフォーマンスが繰り広げられました。竹内さんは真玉橋ユナという韓流アイドルになりきって、とてもかわいらしく踊っていました。
 14時50分には、グランさん、アブラマミレさん、バニラさんというゲイクラブシーンで活躍する人気ドラァグクィーンによるショーが披露されました。そして、待ちに待ったMAXの3人によるスペシャル・ライブ! みんなが聴きたいあの曲もあの曲も盛り込んだ感涙モノのセットリストで、会場も大盛り上がり!でした。沖縄の(沖縄だけでなく全国からMAXのライブのために駆けつけたゲイの方たちがいらっしゃいました)LGBTを勇気づけただけでなく、安室奈美恵さんの引退発表でアムロスになっていた沖縄のみなさんに、MAXが元気をくれたと思います。
 感動さめやらぬなか、巨大なレインボーフラッグが掲げられたホテルパームロイヤルNAHAから集合写真を撮影という恒例のセレモニーが行われました。そして、ステージ前にピンク色のカーペットが敷かれ、宮城姉妹の歌とともに出演者のみなさんがピンクカーペットを練り歩く華やかなグランドフィナーレに突入。そして、エンディングでは、二丁目振興会会長のToshiさん(沖縄市出身)らがスピーチし、最後に共同代表を務めたカフーリゾートフチャクコンド・ホテルの荒井さん、ホテルパームロイヤルNAHAの高倉さんらが再びご挨拶し、大団円を迎えました。
 
 ここに挙げたたくさんの出演者の方たち以外にも、銀座パリス、リアンズ沖縄、リクルートライフスタイル沖縄、PVHジャパン、エクスペディアといった企業のみなさんがお話する場面もあり、本当に盛りだくさんな内容だったのですが、時間が押してしまうこともなく(むしろ早めに終わったくらいです)、滞りなく進行し、主催者(実行委員会)のみなさんと司会のみなさんのプロフェッショナルさを感じさせました。
 
 会場には、ゲイバーのマスターやお客さんをはじめとする地元のLGBTの方、全国から駆けつけたゲイの方のほか、親子連れや、MAXのファンの方、たまたま国際通りを通りかかって立ち寄った方など、本当に多彩な方たちがいらっしゃいました。主催者発表では、MAXのライブの時の瞬間最大来場者数が2900名弱とのことで、琉球新報では参加者数約3200名と書かれていましたが、早い時間から来て楽しんでいたけど後半は見ていない(たぶん日差しが暑すぎて待避されたのではないかと…)方など、人数にカウントされていない方もいらっしゃいますので、実際はもっと多かったはずです(のべ5000名と言ってもよいのでは?)。ともあれ、大盛況に終わったことをお慶び申し上げます。
 
 今回の第5回ピンクドット沖縄は、当事者というよりもアライが中心になって開催したプライドイベント(パレードなど、LGBTの可視化や権利向上をアピールするイベント)だったわけですが、こうしたケースは前例がなく、ある意味、LGBTの歴史に残る出来事でした。
 沖縄では(沖縄に限らず、地方では)当事者の方がカミングアウトするのは本当に勇気が要ることで、パレードを開催するのは現実的ではないということでピンクドットというスタイルをとっていますが、これを発案・運営していた砂川秀樹さんが地元を離れることになり、今年はピンクドット沖縄の開催が難しいという話になった時に、それはもったいない、この素晴らしいイベントをぜひ続けたいという思いで、アライの荒井さんや高倉さんが立ち上がり、継続開催が実現(OUT JAPANも立ち上げの場にかかわれたことを光栄に思います)、しかもこのように過去最高規模で成功した、LGBTの方も一般の方も一緒に(チャンプルーで)盛り上がれたわけですから、本当に素晴らしいことです。 
 
 ピンクドット沖縄を共催した那覇市、カフーリゾートフチャクコンド・ホテル、ホテルパームロイヤルNAHAをはじめ、メインスポンサーのJAL/JTA※、OUT JAPAN、KPG HOTEL&RESORT沖縄、後援の浦添市、沖縄市、恩納村※、沖縄観光コンベンションビューローをはじめとする観光関連の協会など、沖縄では官民が一体となり、LGBTフレンドリー化が進んでいる最中です(合言葉は「レインボーアイランド」)。国内では随一のモデル地域です。今後もどうぞ、ご注目ください。
 
※弊社がLGBT研修を担当させていただいております
 


参考記事:
3200人「自分らしさ」表現 LGBT理解、広がりに期待 ピンクドット沖縄(琉球新報)

性の多様性、広がる理解 「ピンクドット沖縄」過去最多2900人参加(沖縄タイムス)

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