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レズビアンであることを公表している尾辻かな子さんが衆議院議員に初当選
レズビアンであることを公表している元参議院議員の尾辻かな子さんが、衆議院議員に初当選しました(おめでとうございます)。オープンリーLGBTの方が衆議院議員に当選するのは史上初です。
尾辻さんは、2003年に大阪府議となり(当時の府議会で最年少だった28歳で初当選)、2005年には府議会で大阪府の住宅供給公社が管理・運営する住宅に同性カップルも入居できることを質問し、認めさせました。また、同年、『カミングアウト〜自分らしさを見つける旅』(講談社)を発表し、レズビアンであることをカミングアウトしました。2006年には関西レインボーパレードの事務局長を務め、大阪での悲願のパレードを実現させました。
2007年、夏の参議院議員選挙に民主党公認候補として(LGBTの候補が公認を受けるのは初)比例区から立候補し、二丁目に事務所を構え、全国のコミュニティの協力を得ながら奮闘しましたが、当選は叶いませんでした(しかし、この選挙運動を通じて、テレビを含め多くのメディアに敬意を持って取り上げられ、公にLGBTが認められていくきっかけを作ったと言えます)
2012年には衆議院議員選挙に民主党公認で大阪5区から立候補していましたが、残念ながら届きませんでした。
2013年、6年前の参院選で上位だった方たちが辞任などしたことを受け、まさかの繰り上げ当選となり、ごく短い期間ではありましたが、参議院議員を務めました。数ヶ月間の任期中、LGBTに対する偏見や差別を助長しかねない教員採用試験における適性検査の実態とその改善等に関する質問主意書を提出するなどしています。
尾辻さんは議員をしていない間、福祉関係の仕事に携わり、社会福祉士、介護福祉士の資格も取得し、保育や介護のことなどを訴え続け、大阪に根を下ろして地道に支持を広げてきました。同時に、LGBTについても、講演活動などを続けてきました。
そして今回、立憲民主党公認候補として大阪2区から出馬し、比例復活当選を果たしました。
10月22日深夜、メディアが開票に気を取られているなか、尾辻さんは台風の影響で氾濫の危険がある大和川(非常に高い位置にあり、氾濫すると大阪の方まで洪水になる恐れがありました)の情報を掲載して注意喚起を続けていましたが、3時頃に当選が明らかになると、「近畿ブロックで比例当選しました。尾辻かな子と書いて下さった2区有権者の皆様、立憲民主党と書いて下さった近畿の皆様、本当にありがとうございました。選挙を支えて頂いた事務所スタッフ、ボランティア、勝手連の皆様にも心から感謝申し上げます。皆様の想いをしっかり受け止め進んで参ります」とTwitterでお礼を述べました。たくさんの方(LGBTの方も多数)が当選を祝うコメントをつけています。
当事者として正面からLGBTのことを訴えていける方(コミュニティの代弁者)が国会入りすることを祝しつつ、これからの活動に期待しましょう。