GLOSSARY

LGBTQ用語解説

レインボー・フラッグ

 LGBTQのPRIDEのシンボルとしてのレインボー・カラーは、通常の7色ではなく(実は虹が何色かは民族によって異なるそうですが)、赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の6色です。


 
 1977年、ハーヴェイ・ミルクがオープンリー・ゲイとして初めてサンフランシスコ市政執行委員に当選し、マイノリティの人々の権利を守る政治家として活躍するようになりました。サンフランシスコのゲイ・アクティヴィストたちは、翌年6月のプライドパレードを、より盛大な、コミュニティのパワーを示せるようなものにしたいと考え、ギルバート・ベイカーというアーティストにセクシュアルマイノリティのシンボルのデザインを依頼しました。ギルバート・ベイカーはピンク、赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、紫の8色による大きなレインボーの柄を考案しました。それぞれの色には「セクシュアリティ、命、癒し、太陽、自然、芸術、調和、精神」という意味が込められていたそうです。
 ところが、この8色のレインボー柄の旗を作ろうという段になったとき、サンフランシスコの旗屋ではベイカーのデザインしたような美しいピンク色は作れない(染められない)ということがわかりました。そこでベイカーは、潔くピンクを外すことにしました。そして、もう1つ問題が起こりました。巨大なレインボーのフラッグを持って行進するとき、奇数の7色だとどうも具合が悪い、3色ずつにして道の両端を歩けたら…ということでした。そこで今度は、青に近い藍色が外され、今のような6色のレインボーとなったのです。
こちらのインタビューでベイカー氏は、「ポイントはね、これが虹だということなんですよ。6色であっても、8色であっても。すべての色のスペクトラムを表現できればそれでよかった」と語っています。ただ、ピンクには同性愛者コミュニティにとっての特別な意味があるため、本当は入れたかったそうです)
 映画『ミルク』でも描かれていますが、1978年の「ゲイ・フリーダムデイ・パレード」で、初めてレインボー・フラッグがお披露目され、以降、世界中でこの旗がパレードを彩ることになったのでした。
 
 なお、レインボーフラッグはLGBTQだけが掲げるものではなく、アライの方もLGBTQ支援の表明として掲げたり、身に着けたりできます。


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