GLOSSARY

LGBTQ用語解説

ヘイトクライム

 ヘイトクライム(hate crime)とは、人種や民族、宗教、性的指向、性自認、性別、障害、出自等、特定の(多くの場合、社会的マイノリティである)属性の人々に対する憎悪または偏見に基づく犯罪のことを指します。
 アメリカ連邦法では「人種・宗教・性的指向・民族への偏見が、動機として明白な犯罪」と定義されています。

 1998年、ワイオミング州ララミーでゲイの学生、マシュー・シェパードが2人組の男たちから撲殺される事件が発生し、社会問題となりました。同時期にテキサスで3名の白人至上主義者らが1人の黒人男性を殺害する事件も発生し、クリントン大統領による非難声明が発せられれるなどして広く注目を浴び、やがてヘイトクライム撲滅運動それ自体の象徴として記憶される事柄となりました。この事件をきっかけに起草された、性的指向、性自認、障害を理由とした犯罪を新たにヘイトクライムとして規定する「マシュー・シェパード法」(マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺を受けて1968年に成立したヘイトクライム法の改定)が2007年に議会に提出され、2009年にオバマ大統領の署名で成立しました。これにより、性的指向や性自認を理由に暴行したり殺害した場合、憎悪犯罪として厳しく処罰されることになりました。
 
 日本では2000年に新木場の公園でゲイの青年が殺害される事件が起こりましたが、犯人の供述により、ヘイトクライムであることが明らかになっています。
 

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