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レポート:東京トランスマーチ2024
2024年11月17日(日)、新宿の街で東京トランスマーチ2024が開催されました。天気が最高に良く、街中でたくさんの人の目に留まって、とてもいいパレードになりました
11月20日がトランスジェンダー追悼の日、そして20日までの1週間がトランスジェンダー認知週間とされていることから、今年も11月17日に東京トランスマーチ2024が開催されました。初開催の2021年から数えて4回目となります。
11月17日(日)、東京の最高気温は23.8度と、11月半ばとは思えない暖かい日になりました。
午後1時過ぎ、集合場所の新宿中央公園水の広場には、トランスジェンダーやアライの方たちが集まり、マーチへの参加登録を行ない、整列を始めました。
トランスジェンダー追悼の日は、1998年11月にリタ・ヘスターという黒人トランス女性が惨殺された翌年の11月に追悼が行なわれたことから始まりました。毎年アメリカでは40名くらいのトランスジェンダー(その多くは黒人のトランス女性)がヘイトクライムの犠牲になっています。日本でも(もともとの生きづらさに加え)激しさを増すトランスヘイトに堪えかねて自ら死を選んだ方もいらっしゃいます。マーチの出発前、生きたくても生きられなかった方たちを追悼し、黙祷が捧げられました。
そうして13時半、横断幕や、トランスプライドフラッグや、様々なプラカードを持った方たちが新宿の街へと歩きはじめました。
ピンク、水色、白の風船や「Wonderful We Are」というメッセージで飾り付けられたフロートには、ドラァグクイーンのアマランス・レジーヌさんとマダム・ラフランスさんなどが搭乗し、主催者の畑野とまとさんがDJをしていました。最初の曲はジョン・レノンの「Power to the people」。それから忌野清志郎さんの「JUMP」。フロートの音響がすごく良くて、後ろの方までちゃんと音が届きます。甲州街道に出ると、四つ打ちのリズムに乗って、フロート上の(存じ上げないのですがたぶん)女性がラップのようにコールし、参加者のみなさんがレスポンスする「コール」が始まりました。「生きさせろ 自分のままで 生きれる仕組みを整えろ」「ひとのあり方に口出しするな ひとのからだに口出しするな わらうな」「あなたは祝福されていい」「肩身狭い思いするのおかしい」「堂々としてていい」とても力強く、当事者を励まし、勇気づけるような言葉たちでした。ひとしきりコールを行なったあと、再び音楽が流れはじめました。中島みゆきさんの「Nobody Is Right」は実に深い歌詞で、思わず聞き入ってしまいました。
新宿駅南口が近くなると、沿道の人も多くなってきます。手を振ってくれる方もいらっしゃいましたし、それどころか、観光客と思しき外国人の方が拍手してくれたりしました。フロートのクイーンさんを見てキャーキャー言ってる方もいました。
新宿駅南口「NEWoMan」の手前の連絡橋の上からトランスプライドフラッグやノンバイナリーフラッグを振って応援してくれる方たちの姿が見えました。参加者のみなさんも手を振って応えました。
明治通りを左折し、伊勢丹の横を通ります。ものすごい人出です。たくさんの方がマーチを眺めたり、写真を撮ったり。マルイメンのところでまた左折し、歌舞伎町を右手に見ながら靖国通りを行進します。
新宿西口の大ガードをくぐり、青梅街道を進みます。MCで「私たちは家族みたいなものです」と言ったあと、Sister Sledgeの「We Are Family」が流れました。MCと音楽がリンクし、流れができてるのがいいなと思いました。道行く人が「懐かしい、この歌好き」って言ってました。
日差しもだいぶ柔らかくなり、時間は15時近くなっていました。マーチは新宿中央公園にゴールしました。
天気が最高に良く、アンチの人たちのいやがらせなどもなく、街中でたくさんの人の目に留まって。素晴らしくいいパレードだったと思います。
当事者の方だけでなく、たくさんのゲイの方たちも歩いてましたし、シスジェンダー・ストレート・アライの方たちの姿も目立ちました。家族で参加している方たちもいました。このマーチのために大きな横断幕を作って歩いていた方や、自作のプラカードを掲げていた方もたくさんいました。
SNSでは一部の人たちの心ない言葉や誹謗中傷が(差別禁止法がないために)野放しになっていますが、私たちはそうしたいやがらせに屈することなく、連帯し、トランスヘイトに立ち向かうのだという毅然としたPRIDEや力強いアライシップを感じさせるパレードでした。
- INDEX
- 特集:11月20日は国際トランスジェンダー追悼の日
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