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レポート:第5回ふくしまレインボーマーチ

10月5日(土)に福島市で開催された第5回ふくしまレインボーマーチの模様をVENさんがレポートしてくれました

 2024年10月5日(土)、福島市で「ふくしまレインボーマーチ」が開催されました。今年で5回目のメモリアル開催となりました。ふくしまレインボーマーチは、コロナ禍で1回目、2回目はオンライン開催となりましたが、その時にできることを最大限に行ないました。そして3回目からリアル開催となりました。

 12時30分過ぎに集合場所である福島駅近くのまちなか広場に行くと、すでにレインボーフラッグやグッズを持った方々が集まっていました。同じ東北地方のプライド団体のみなさんや、東京、北陸、関西などの方たちもいらしていました。
 13時からパレードの受付が始まり、みなさん受付をすませた後、お友達や久しぶりに再会した人などとお話していました。

 受付ではレインボーフラッグや開催要項のほか、地元で顔を出して歩くことがためらわれる方のためにお面も用意されていて、参加者への配慮が感じられました。
 本部では公式グッズの販売のほか、資料も配布していました。
 今年も恒例のメッセージボードが設置され、参加者のみなさんが思い思いにメッセージを付箋に書いて貼っていました。LUSHの方々もメッセージを書いていました。
 今年はカレードッグのお店も出店されていました。私もいただきましたが、美味しかったです。2種類あって、違う味を楽しめました。もう1セット食べられそう、と思いました。
 写真はありませんが、フェイスペインティングコーナーでは、レインボーフラッグをはじめとするプライドフラッグを描いてもらえたり、かわいいハートをペインティングしてもらっている方もいました。







 
 14時、オープニングイベントが始まりました。共同代表のお二人の挨拶から始まり、各団体の方々の挨拶や告知が続き、いよいよパレード出発が近づいてきました。
 警察の方々もいらして、整列が始まりました。個人的に毎回、この出発直前のドキドキ感がとても好きです。












 いよいよパレードが出発! 一昨年と同じで、まちなか広場→パセオ通り→国道310号線→信夫通り→吾妻通り→福島駅前→駅前通り→まちなか広場というコースでした。台車にスピーカーを乗せて音楽も流していました。
 パレードのスタッフの方が街頭でレインボーフラッグを配り、受け取った人たちはがそれを振って応援してくれたりしました。また、お店の中から、あるいは外に出てきたりしてフラッグや手を振ってくれる方もいました。車の窓を開けて「頑張って」と言ってくれる方もいました! 反対に、全くパレードを見ない人や、フラッグを受け取らない人も…反応は様々でした。
 街全体がパレードを歓迎というわけにはなかなかいかないですが、一回一回の積み重ねが、街に広がっていくのだと思います。1回目には話題にもなっていなかったパートナーシップ制度が、福島市でも、福島県でも今年導入されました。
 パレードは福島駅前を通り、アピールしながら、ゴールへ向かいます。ゴール近くでは、仙台から来ていたHIV予防啓発団体の太田ふとしさんがフラッグを振って出迎えてくれていました。
 そして、ゴール。雲は多かったものの、それなりに暑くもあったので、みなさん、水分補給をして一休みしました。
















 
 しばらくして、エンディングイベントが始まりました。福島県内で活動するコミュニティの方々の挨拶や告知がありました。ダイバーシティふくしま共同代表で福島大准教授の前川直哉さんは、「フラッグを配っていて、昨年より街に人が少ない気がしました。今日たまたまかもしれませんが、誰もが住みやすい福島にしていきたいと思います」とおっしゃっていました。
 最後に記念撮影をしました。みなさん、とても素敵な笑顔でした。お疲れ様でした。






 フロートもなく、パフォーマーもいないパレードでしたが、台車にスピーカーを乗せて音楽を流したり、レインボーフラッグを街頭で配ったり、最大限できることをしながら、プライドがど真ん中にあることを感じさせるような、素晴らしいパレードでした。
 2年ぶりでしたが、参加できてよかったです。


 なお、レインボーマーチにはマスコミの方々も取材に来ていましたが、その中には「来世は女性アナウンサーになりたい。男性アナウンサーです」とご自身のXに掲載している、福島中央テレビの直川貴博アナウンサーもいらして、自らカメラを持って走り回っていました。直川さんは10/7の日本テレビ系のネットニュースにも登場していて、だれかの生きやすさのために、やめたこと、はじめたこと、について語っています。マーチの取材の最中も、街を歩く人から声をかけられていました。自然体の直川アナウンサー、一緒に写真を撮っていただきましたが、とても素敵な方でした。 
 
 
 この10月〜12月も各地でパレードやレインボーフェスタの開催が続きます。みなさん、ぜひ、お近くのレインボーイベントに参加してみてください。(レインボーイベントのスケジュールはこちら
 
(取材・文:VEN)

VEN
岐阜県在住のゲイ(50代)で、1994年の日本初のプライドパレードから現在に至るまで、全国で開催されるプライドパレードのほとんどに参加し、自身のPRIDEを示しながら地方のパレードも応援してきた方で、その参加回数は100を超えています(おそらく日本一)。2006年の第10回レインボーマーチ札幌のステージでは、全10回に参加したとして「皆勤賞」を授与されています。「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」や「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」にも参加しています。2023年6月21日の朝日新聞「ひと」にも登場しました。

ジョブレインボー
レインボーグッズ