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レポート:山口レインボープライド2024
2024年6月29日(土)に山口市で開催された山口レインボープライド2024の模様をVENさんがレポートしてくれました。あいにくの空模様でしたが、イベント中は雨がやみ、360名の方たちがパレードしました
2024年6月29日(土)、初開催の昨年に続き、山口市で「山口レインボープライド2024」が開催されました(昨年のレポートはこちら)
週間天気予報では傘マークがついていて、気をもんでいましたが、当日は見事にイベント開催中はほとんど雨は降りませんでした(パレードジンクスが山口でも!)
なお、今年の山口レインボープライドは「中国地区コンファレンス2024in山口」とのコラボで開催され、同じ会場で「地元のチカラまつり」「餅まき菓子まき大会」も開催されていました。
それでは当日の様子をレポートしていきます。まずはブースからです。
10時にステージイベントが始まりました。総合司会はフリーアナウンサーの柴田まゆみさんです。
開会セレモニーでは、山口レインボープライド実行委員長の田中愛生さんが開会宣言しました。
続いて「Z世代&ミレニアル世代トーク」と題して若い世代が地方で生きることについて語りました。山口だけでなく広島などからも参加していました。理解が広がりつつあるなかでもまだ生きづらさを感じるなど、地方ならではのお話が聞けました。
それから、レインボーノッツ合同会社代表の五十風ゆりさんと実行委員長の田中愛生さんによるトークショー「わかる!パートナーシップ制度」が行なわれ、人口カバー率85%となったパートナーシップ制度について意見を交わしました。山口県内では昨年のパレード後に、山口市、阿武町でパートナーシップ制度が導入され、9月1日からは山口県でもパートナーシップ制度が導入されます。今の制度の課題など、活発なトークが繰り広げられました。
続いてスペシャルゲストのエスムラルダさんのステージがはじまりました。総合司会の柴田さんが大ファンとのことで、テンションが上がっていました。トークあり、芸あり、歌ありのパワフルなステージでした。「ドレミの歌」ショーでは途中、客席から何名かの方たちがステージに上げられ、一緒に「ド」とか「レ」とかの札を上げ下げしました。実は私も強制的にステージの上に! 画像はありません(笑)。エスムラルダさんは最後に持ち曲の「魔法時間」を歌ってくれました。きっとその魔法が雨を止めてくれたんじゃないかと思います。
パレード出発の時が近づいてきました。ステージでは注意事項等のアナウンスがあり、出発式がはじまりました。
山口市長の伊藤和貴氏、山口市議会副議長の村上満典氏、山口市教育長の藤本孝治氏のスピーチがありました。
13時にいよいよパレードが出発!
パレードのコースは中央公園〜済生会病院前交差点→山口バイパス→神田町交差点→湯田温泉一丁目交差点(虹の歩道橋)→中央公園でした。
会場入口のアーチのところで市長さんたちがお見送りしてくれました。全国のパレードを撮影しているカメラマンの秋山理央さんも駆け付けていました。
先頭グループでは、実行委員長や、実行委員の金子医師、弁護士会の方が横断幕を持ち、その後ろに五十嵐ゆりさんや東海林監督が続きました。その後ろをカラフルドットライフ、参議院議員の石川大我さん、TransgenderJapan、カラフルブランケッツ、Marriage For All Japan、レインボーフェスタ!、九州レインボープライド、プライドハウス東京、LGBTの家族と友人をつなぐ会、発達障害啓発団体の方々などが続きました。
次のグループには、お子さんと一緒に歩くファミリーや、お揃いのハットをかぶった方々、弁護士の山下敏雅さん、アライの産科医・藤田圭以子さん、全国のパレードに参加しているアライのアキオさん、広島の当事者グループ「ニーナアリカ」のみなさんなどが歩いていました。
パレードは、歩道も車道も歩くかたちです。自然豊かなロケーションのところも通りました。沿道にアピールというより、車道を通る自動車やバスにアピールする感じでした。
後半、虹の歩道橋の上からエスムラルダさんが衣装を変えてレインボーフラッグを振って応援してくれていて、参加者のみなさんが歓声を上げました。
パレードが中央公園にゴールすると、(瞬間移動したのかと思いましたが)エスムラルダさんや実行委員の鈴木さんが出迎えてくれました。
全員がゴールすると、雨が降らないうちにということで、顔出しOKな方々で記念撮影をしました。みなさん、素敵な笑顔でした。
閉会セレモニーまで喉を潤したり、ブースを回ったり、着物をレンタルして歩いたり、みなさんそれぞれ楽しんでいました。
雨が心配になってきたので閉会セレモニーは時間を繰り上げて始まりました。
実行委員でもあり医師でもある金子さんがスピーチし、悩んでリストカットを繰り返す子どもが病院へやってくることを涙ながらに語りました。マイノリティという言葉が嫌いで、マイノリティ/マジョリティと分けなくてもよい世の中がきっと10年後20年後にやってくるともおっしゃっていました。
最後は、実行委員長の田中愛生さんがご挨拶。参加者が昨年より多い360名に上ったことに感謝し、山口県がLGBTQ+がもっと暮らしやすい県になるように頑張っていきたいとおっしゃっていました。
閉会セレモニーが終了した途端、強い雨がザーッと降り始めました。すぐ小雨になったので、後片付けには影響はなかったようで、よかったです。
今年も無事、山口レインボープライドが終了しました。主催者や出演者、協力者のみなさん、そして参加者のみなさんもおつかれさまでした。
今年参加できなかった方、ぜひ来年は参加してみてください。
(取材・文:VEN)
VEN
岐阜県在住のゲイ(50代)で、1994年の日本初のプライドパレードから現在に至るまで、全国で開催されるプライドパレードのほとんどに参加し、自身のPRIDEを示しながら地方のパレードも応援してきた方で、その参加回数は100を超えています(おそらく日本一)。2006年の第10回レインボーマーチ札幌のステージでは、全10回に参加したとして「皆勤賞」を授与されています。「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」や「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」にも参加しています。2023年6月21日の朝日新聞「ひと」にも登場しました。
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