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レポート:岡山レインボーフェスタ2023

10月22日、今年で3回目となる岡山レインボーフェスタが開催されました。今年は念願の下石井公園を会場に、さらにパワーアップしたイベントとして開催されました。VENさんによるレポートをお届けします

 2023年10月22日(日)、岡山市は朝から快晴でした(さすがは「晴れの国」ですね)
 岡山レインボーフェスタ2023は今年、メイン会場が下石井公園に変わりました。共同代表の市川さんによると、ずっと下石井公園で開催したかったのですが、今年やっと実現したんだそうです。
 パレードコースの下見も兼ねて、開場の10時より少し早めに下石井公園に行きました。すでに公園全体がレインボーカラーになっていました。





 まずは、たくさんのブースを取材させていただきました。地元のゲイバーや団体、企業、近隣の県の団体、飲食ブースやキッチンカーなど、いろんなブースが出ていました。














 11時にステージイベントが始まりました。ステージ前に手作りの大きな桃のオブジェがあって、素敵でした。
 共同代表の市川さんと浅沼さんが開幕宣言し、開会の挨拶に続き、岡山県立岡山東高等学校吹奏楽部のみなさんが演奏してくれました。素晴らしい演奏でした。
 「結婚の自由をすべての人に」訴訟のトークショーでは、関西訴訟原告の田中さん&川田さん、東京二次訴訟の原告の山縣さんが登壇し、今後の裁判のゆくえなどについてお話しました。
 それから(撮影禁止でしたので写真はありませんが)「ままかり合唱団」のみなさんが素敵な歌声を披露してくれました。
 川崎医療福祉大学の学生の方々は、大学でのLGBTQ+への取組みについて発表しました。パートナーシップ制度の問題点など、的確な指摘もあり、全国の行政関係者に聞いてもらいたい内容だと思いました。
 それから、パレードのフロートにも乗るドラァグクイーンのみなさんが登場し、圧巻のハイクオリティなショーを魅せてくれました。
 この時間のトリとして、昨年も出演してくれた岡山出身のLittle Black Dressさんがトークショー&ライブを披露。素敵な5曲を歌ってくれました。









 パレード出発時間が迫ってきました。フロートごとに整列がはじまりました。今年は集合場所が変わったので、パレードのコースも変わっています。新しいルートを歩くので、ワクワクします。
 14時にパレードがスタートしました。先頭は横断幕を持った共同代表のお二人やJAPAN PRIDE NETWORK(全国のプライドの主催者)のみなさん、多様なセクシュアリティのフラッグを持ったみなさん、岡山東高等学校吹奏楽部のみなさん。そして第一フロート、第二フロート、撮影禁止ゾーンと続きます。
 下石井公園を出発し、西川緑道公園沿いを進み、岡山市の随一の大通りである桃太郎大通に出て、岡山駅前まで晴れやかに行進します。岡山駅前で左折して、今年もレインボーフラッグを掲げてくれた髙島屋や、イオンモールの前を通りながら、石神井方向に向かいます。人出も多く、沿道からレインボーフラッグを振ってくれる方もいて感激でしたし、対面から来るバスから手を振ってくれる方もいました。マンションのベランダから手を振ってくれた人、お店から出てきて応援してくれたコンビニの店員さんなど、街の反応も回数を重ねるごとに温かくなっているのを感じます。
 パレードに参加していたバー「翔」のマスターは、「私が歩くことで何かが変わるならと思い、パレードに参加しました」とおっしゃっていました。
 昨年のゴール地点だった岡山市役所の前を左折し、再び西川緑道公園沿いを進み、下石井公園にゴールしました。



















 10月とはいえ、長袖では暑いくらいの陽気でした。みなさん、水分補給をしながら、休憩していました。
 15時30分に閉会式のイベントが始まりました。
 最初にJPNのみなさんが挨拶。東京レインボープライドの山縣さん、TransgenderJapan、金沢レインボープライド、大阪のレインボーフェスタ!、山口レインボープライド、11月25日に初開催となる島根レインボーパレードのドリーさんなど、たくさんの方々がお話していました。
 プラウド岡山の鈴木さんのスピーチ、議員さんのスピーチと続き、GID学会の理事長も務める中塚幹也岡山大教授のスピーチでは25日の最高裁の判決にも触れられました。
 共同代表による閉会の挨拶では、今回、パレードに約450名、フェスタに約600名が参加したと発表されました。
 最後に、テーマソングのPINKNOTE petit「We are all with you~ひとりじゃないよ」をみんなで歌い、記念の集合写真の撮影をして、閉会しました。







 SNSでは毎日のように特にトランスジェンダーへのバッシングが続く状況がありますが、街の温かさは岡山でも間違いなく広がっていると感じられます。パレードから虹をかけ、少しでも暮らしやすい世の中になることを願います。

(取材・文:VEN)

VEN
岐阜県在住のゲイ(50代)で、1994年の日本初のプライドパレードから現在に至るまで、全国で開催されるプライドパレードのほとんどに参加し、自身のPRIDEを示しながら地方のパレードも応援してきた方で、その参加回数は100を超えています(おそらく日本一)。2006年の第10回レインボーマーチ札幌のステージでは、全10回に参加したとして「皆勤賞」を授与されています。「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」や「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」などにも参加しています。

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