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レポート:新潟プライドパレード

2023年10月21日、新潟市で昨年に続き、新潟プライドパレードが開催されました。小雨の降るなかではありましたが、約20名の方たちが歩きました。VENさんによるレポートをお届けします

 昨年初開催された新潟プライドパレード(レポートはこちら)。第2回となる今年も、「あらゆる差別に反対」という趣旨で開催されました。
 当初は10月15日(日)の開催予定でしたが、新潟市で駅伝大会が開催される関係で、予定を変えて、21日(土)の開催となりました。今年は石宮公園→新潟駅前→萬代橋→ふるまちモール→他門川公園というルートでパレードしました。

 新潟は雨の多い街です。10月21日(土)も朝から小雨が降っていました。
 スタート場所の石宮公園に少し早めに行くと、すでに参加者の方がいらっしゃいました。昨年も参加していた親子連れのお二人がいて、お子さんの身長が昨年よりはるかに大きくなっていたので、思わず「大きくなったね」と声をかけました。
 集合時間の13時に近づくにつれ、参加者の方々が増えてききました。昨年、学ランを着て参加したYouTuberのりょうさんは、今年も学ラン姿でいらっしゃいました。レインボーカラーの羽根を着けている方や、羽織れるようにできているフラッグを身にまとっている方、傘にレインボーカラーのてるてる坊主を着けている方、LGBTQフレンドリー企業の「LUSH」の方々、敬和学園大学の方々、みやぎにじいろパレードの方などもいらっしゃいました。7月に長岡で開催された「ひとりぼっちプライドパレード」に参加した5名が再び集結という、うれしさもありました。




 13時にオープニングイベントが始まり、代表のあずささんからご挨拶や注意事項の説明などがあり、いよいよ出発の時となりました。
 小雨の降るなかではありましたが、みなさん元気にスタートしました。
 駅前から道を左折して、萬代橋方面へ進んで行きます。駅前では、沖縄の基地問題で1人スタンディングをしていた方がいらっしゃって、前を通ったときに「パレードに連帯します」と言ってくれました。私も「頑張ってください」とお伝えしました。
 今年もあずささんがマイクで熱いスピーチをしました。今、LGBTQがどういう状況に置かれているのか、そして、世の中を変えたいという思いが、ひとつひとつのスピーチに込められていました。
「わたしたちはここにいる 私たちの声を聞け」「性差別を許さない」「トランス差別を許さない」「ノンバイナリー差別を許さない」「性暴力を許さない」「人種差別を許さない」「あらゆる差別を許さない」といったコールも行なわれました。
 昨年は強風で、萬代橋ではフラッグを畳まなくてはいけませんでしたが、今年はそのまま歩くことができました。気がついたら雨もやんでいました。レインボーてるてる坊主と、参加者のみなさんの熱意のおかげだと思いました。
 萬代橋を渡り、少し歩いて、ふるまちモールへと入っていきました。モール内では手を振ってくれる人もいました。
 モールを出て、味のある商店街を抜けて、他門川公園へ進み、ゴールしました。












 少し休憩したのち、エンディングイベントが始まりました。
 主催のあずささんは、様々な差別が深刻化している今の状況を語りました。とても重く響くスピーチでした。
 その後、YouTuberのりょうさんや、敬和学園大学の先生・生徒さん、みやぎにじいろパレードの共同代表の方、一般参加の方など、多くの参加者の方たちがスピーチしました。
 スピーチこそしなかったものの、親子で参加した親御さんは、「差別に反対する意思表示をしたかった」と私に話してくれました。
 新潟で声を上げるのは大変勇気が要ることだと思います。歩きたくても歩けない、来たくても来れなかった方たちの分も、約20名の参加者が歩きました。







 なお、11月12日(日)には新潟県長岡市でもプライドパレードが開催されます(詳細はこちら)。もし関心がある方は、沿道で見るだけでも、参加者の方は喜ぶと思いますので、ぜひいらしてください。

(取材・文:VEN)

VEN
岐阜県在住のゲイ(50代)で、1994年の日本初のプライドパレードから現在に至るまで、全国で開催されるプライドパレードのほとんどに参加し、自身のPRIDEを示しながら地方のパレードも応援してきた方で、その参加回数は100を超えています(おそらく日本一)。2006年の第10回レインボーマーチ札幌のステージでは、全10回に参加したとして「皆勤賞」を授与されています。「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」や「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」などにも参加しています。

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