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レポート:山口レインボープライド
山口市で5月5日、山口レインボープライドが初開催されました。奇跡的に雨が上がり、全国各地から集まった約200名のLGBTQ+Allyの方々がパークロードや中心商店街など約2kmを晴れやかに行進しました。VENさんのレポートをお届けします。
2023年5月5日(金祝)、山口県山口市で「山口レインボープライド」が初開催されました。山口県で初めて、中国地方でも岡山に次いで2例目となります。降水確率100%だったにもかかわらず奇跡的に雨が上がり、全国各地から集まった約200名のLGBTQ+Allyのみなさんがパークロードや市内中心部の商店街など約2kmを晴れやかに行進しました。VENさんによるレポートをお届けします。
VEN
岐阜県在住のゲイ(50代)で、1994年の日本初のプライドパレードから現在に至るまで、全国で開催されるプライドパレードのほとんどに参加し、自身のPRIDEを示しながら地方のパレードも応援してきた方で、その参加回数は100を超えています(おそらく日本一)。2006年の第10回レインボーマーチ札幌のステージでは、全10回に参加したとして「皆勤賞」を授与されています。「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」や「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」にも参加しています。
2023年5月5日(金祝)、山口県で初めてとなる山口レインボープライドが開催されました。
実は前日まで天気予報は雨で、降水確率も100%となっていました。朝は時折、雨がパラついていましたが、だんだん空が明るくなっていき、パレード開始時には青空が見えてくるという奇跡。こういうことはレインボーイベントではよくあり(毎回ではないですが)、「レインボーパワー」的なジンクスになっています。今回もまさにそんな感じでした。
集合場所はJR山口駅から徒歩10分ほどの場所にある亀山公園です。こどもの日のファミリー向けイベント「青空天国いこいの広場」も開催されていました。
10時にはパレードの受付が始まり、様々なブースも出展されていました。
11時にオープニングイベントがスタートしました。司会進行のお二人による挨拶、パレード主催団体である山口青年会議所の代表の方の挨拶、今回パレードを運営する山口レインボープライド実行委員会の実行委員長を務めた田中愛生さん(昨年のMR.GAY JAPANでグランプリに選ばれた方でもあります)の挨拶、出展ブースの紹介、LGBTQのQ&Aのトークセッション、そしてカラスターズの方々などによるライブ演奏などが行なわれました。
パレード参加者のみなさんがリストバンドの色ごとに整列を始めました。
パレードのフロートは撮影OK、撮影禁止のフロートの2つで、事前予約した方々が(定員200名が事前申込で埋まったそうです)それぞれ受付をしてリストバンドを受け取っていました。
地元の山口をはじめ、福岡、宮崎、東京、千葉、岐阜、三重、京都、大阪、愛媛など、各地から参加者が山口へ押し寄せました。なかには、昨夜、車で地元を出て、寝ずに参加したという方もいらっしゃいました。久しぶりに会ってハグする方たちや、名刺を持って各ブースを回る団体の方などもいらっしゃいました。参議院議員の石川大我さん、山口県議会議員のみなさん、山口市議会議員のみなさん、近隣の議員のみなさん、多数の議員さんも駆けつけました。
13時、カウントダウンをして晴れやかにパレードがスタートしました。青空天国いこいの広場に参加していた方々も手を振ってくれたり、ハッピープライド!と言ってくれたりして、気持ちよくスタートできました。パークロードを歩き、山口駅の方に向かいます。
沿道では、亀山公園に向かう方々も笑顔で手を振ってくれたり、レインボーのバンダナを巻いたわんちゃんと一緒に応援してくれる人、レインボーフラッグを振ってくれるお子さんなどもいて、温かな雰囲気でした。
パレードは、山口市の中心部の商店街を進みます。商店街の方々も温かくパレードを見てくれていました。商店街をパレードすると、見ている方との距離も近く、反応がよく伝わってきます。商店街には実行委員会の方が開催の前に挨拶に行かれたそうです。
パレードは商店街を抜けて左折し、大通りに出ました。大通りをしばらく進み、再びパークロードに入り、青空天国いこいの広場の中を通り、亀山公園のイベント会場にゴールしました。約1時間ほどのパレードでした。
到着後、参加者で記念撮影。みなさん、素敵な笑顔でした。
山口レインボープライドの代表の方、弁護士の鈴木さんから挨拶がありました。
チェリオさんからいただいたお水を飲みながら、談笑したり、写真を撮ったりする方々も。チェリオさん、いつもありがとうございます。
パレード終了後も、ステージでは、Gentle Wind Runのみなさんによるライブ演奏などがあり、ブースではグッズを買い求める方や、体験コーナーを楽しむ方などもいらっしゃいました。
こうして山口レインボープライドは大盛況のうちに終了しました。また、来年以降も開催したいとのことです。
ゴールデンウィークの開催ということもあったとは思いますが、保守王国の山口でレインボーイベントを開催ということにも関心が集まったのではないでしょうか。マリフォー国会メーターによると、山口選出、山口出身の国会議員の全てが同性婚に反対しています(「生産性がない」発言の杉田水脈議員もそうです)。そんな中でのパレードには大きな意味があったと思います。
まだパレードやレインボーフェスタが開催されたことのない地域の方が「地元でもパレードがしたい」と話したり、すでに開催されている地域の方も「どんどん各地で開催されていくのは嬉しい」と話していて、今回の山口レインボープライドの成功が、いろんな地域のみなさんを励ましたり、歓迎されたりしている様子がうかがえました。
今年参加できなかった方も、来年はぜひ、旅行も兼ねて参加してみてはいかがでしょうか。
(取材・文:VEN)
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