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レポート:「Rainbow × Christmas」@ALOFT OSAKA DOJIMA
2021年12月18日(土)、大阪で約2年ぶりとなるビッグなGAYパーティ「Rainbow × Christmas」が開催されました。会場は今年6月にオープンしたばかりのマリオット系列のホテル「ALOFT OSAKA DOJIMA」。いろんなお客さんがレインボーでハッピーなクリスマスパーティを楽しみました。
2021年12月18日(土)、大阪で約2年ぶりとなるビッグなGAYパーティ※「Rainbow × Christmas」が開催されました。会場は今年6月にオープンしたばかりのマリオット系列のホテル「ALOFT OSAKA DOJIMA(アロフト堂島)」。ゲイの方を中心に、ゲイ以外の性的マイノリティの方も、ストレートの方も、車椅子ユーザーのお客様なども来られ、ドラァグクイーンやGOGO BOYSが出演する素晴らしくレインボーでハッピーなクリスマスパーティを楽しみました。(文・写真:後藤純一)
※一応ゲイ=男性同性愛者という定義になってはいますが、GAYという言葉はもともとLGBTQ(クィア)全般を指す言葉でしたし、今でも海外では女性もGAYと言います。また、日本のゲイのクラブパーティのほとんどはどなたでも入れるもので(GAY MIXなどと呼ばれます)、広く多様なお客様がクィアなクラブカルチャーを楽しんでいます。そういう意味で、ここではGAYパーティと記しています。レズビアンやトランスジェンダーを排除するものでは全くなく、LGBTQのクラブイベントのほとんど(99%くらい)がゲイによるパーティであるということ、そもそもクラブミュージックはフランキー・ナックルズというゲイDJが発明したもので、クラブはゲイとともに発展してきた、切っても切れないものであるということをご承知ください。海外のプライドパレードのフロートもゲイDJ、ドラァグクイーン、GOGO BOYが登場するのが定番ですし、ゲイゲームズやIGLTA総会などのLGBTQイベントでもゲイのクラブパーティやドラァグクイーンがフィーチャーされています。今回のイベントは、LGBTQツーリズムに携わるステイクホルダーの皆様に、そのようなグローバルスタンダードを知ってほしいという意味もあります。大阪は2024年のIGLTA総会の誘致を目指しており、もし実現したら、海外のお客様をおもてなしするために、ドラァグクイーンをフィーチャーしたパーティの開催が不可欠になります。
かねてよりLGBTQツーリズムに力を入れてきて、今年2月には日本初の「LGBTQ Tourism Conference in Osaka」を開催、6月にはプライド月間を祝うキャンペーンを実施し、9月には「OPEN ARMS PROJECT」を実施するなど、日本初の試みを次々に実現してきた大阪観光局。現在、いよいよドラァグクイーンを起用したツアーや料理体験なども始まりつつありますが、そのキャンペーンの一環として今回、大阪観光局によるLGBTQフレンドリー第1号認定を受けた「ALOFT OSAKA DOJIMA(アロフト堂島)」にて「Rainbow × Christmas」と銘打った本格的なGAYパーティを開催する運びとなったものです。
今回、オーガナイズ(パーティの運営、キャストの手配など)を担当してくださったのは、「LGBTQ Tourism Conference in Osaka」にも出演してくださったKOBAさん。大阪で10年超にわたってビッグなゲイのクラブイベントをオーガナイズしてきた第一人者です。実は大阪のゲイシーンではコロナ禍以降、すべてのクラブイベントが中止となり、堂山のゲイクラブもまだクローズされたままで、今回の「Rainbow × Christmas」が実に約2年ぶりのゲイナイトとなりました。「待ってました」と歓迎する方、多かったと思います。
パーティの当日、オープン前から会場(ホテル1階のTHE WAREHOUSEというレストラン)には10名以上の方が詰めかけ、ロビーで待機していました。19時に開場し、アロフト堂島のスタッフの方の仕切りで入場が始まりました(先着でゲイナイトによく協賛しているEGDEというアパレルのプレゼントもいただけました)。オープンした後も続々とお客さんが来られて、一時は外まで行列ができてました(ものすごく寒い夜でしたので、弊社の小泉が外で待ってる方にホッカイロを配っていました)
カラフルな照明も会場を彩り、クラブパーティらしい雰囲気になっていましたが、もともとレストランなので、ちゃんとした厨房があり、ホテルのシェフが作るフードも提供されていました(すべて500円。ポテトとか、チャーハンとかいろんなメニューがあったのですが、私はカレーをいただきました。熱々で美味しかったです)。椅子席もたくさんあったので、座って飲食できましたし、ゆったり座りながらショーが始まるのを待つ方たちもいらっしゃいました。
一方、地元大阪のDJさんがゲイナイトさながらの選曲で盛り上げ、ダンスを楽しむ方もたくさんいらっしゃいました。性別もセクシュアリティも年齢なども関係なく、みなさん楽しんでいました。
20時過ぎに1回目のGOGOショーがスタートしました。GOGO BOYというのは、ドラァグクイーンとともにゲイナイトを盛り上げるセクシーなゲイのパフォーマー。ゲイナイトには欠かせない存在です(海外ではプライドパレードのフロートにもドラァグクイーンとGOGO BOYがセットで登場するのが定番です)
続いて大阪が誇るドラァグクイーンのみなさんによるショータイム。ダンスパフォーマンス、コミカルなショー、クリスマスをイメージしたショー、そしてラストは、美しく、感動的なショーで締められました。
ショータイムが終わって、再びダンスタイムへ。
ちょっと外の喫煙所に行ったのですが、地元の若いゲイの方たちが「こういうのひさしぶりやわ〜」「この場所はアリやと思う」みたいに話してて、うんうん、そうだよね、と思いました。
ダンスタイム中にも出演者のみなさんがお客さんと積極的にお話したり、写真撮影に応じたり、おもてなししてたのも素晴らしいと思いました。何百人も集まるクラブイベントでは、一人で来られて、誰とも話せずに帰ったりする方もいらっしゃると思うのですが、そうやって演者さんのほうから話しかけてくださると、すごくうれしいですよね。遠い存在だと思ってた方とつながれたうれしさ、みたいな。来てよかったなぁと思えるはず。オーガナイザーさんのホスピタリティ(おもてなしの精神)を感じました。
後半のショータイムは、お客さんもお酒が入っていい感じに酔っ払ってきたようで、GOGOショーの時には、女性もキャーキャー言いながら盛んにチップをあげていて、ほほえましかったです(GOGOショーを見るのが初めてな方も多かったでしょうね)
ドラァグクイーンのショータイムは、みなさん第一部とはまた違うパフォーマンスを見せてくれました。大トリのロビンさんは、とある「回る」という歌詞の歌に合わせて、皿回しを披露。ロビンさんだけでなくほかのクイーンさんも全員登場して皿を回すという、おめでたくも面白い、とても大阪らしい、最高に素晴らしい大団円でした。
最後にオーガナイザーのKOBAさんがステージに上げられて、スピーチしたのですが、大阪観光局さんの取組みや熱意に共感しつつ、「大阪から世界にドラァグクイーンの文化を発信していきましょう」と熱く語っていらして、感動的でした。
それから、車椅子ユーザーのお客さんが最前列でショーを楽しんでいらしたのも素敵でした(お二人いらしたのですが、お一方は『I Am Here』に出演していたトランス男性の方だったと思います)。クラブって地下だったり、身動きがとれなくなるほど混雑しがちで、なかなか車椅子ユーザーの方が参加するのが難しいのですが、今回はホテルの1階が会場なので、バリアフリーで、参加しやすかったと思います。そういう意味でも、ダイバーシティ&インクルージョンが実現されていて、いいパーティだったなぁと感じました。
おそらくオーガナイザーさんにとっては、クラブではなくホテルでイベントをやるということで、いつもとは勝手が違うところもあり、また、会場にはクラブ用の設備があまりないので、ステージを組んで、照明を持ち込み…と、様々な苦労や大変さがあったと思います(撤収も大変で、KOBAさんの会社の方は深夜まで片付けをされていました…本当におつかれさまでした)。それでも、ストレートの方に「媚び」を売ったり、「手加減」することなく、ゲイのクラブパーティそのままのテイストでやりきってくれました。結果、女性もキャーキャー言いながらGOGOさんにチップをあげたり、最後のドラァグクイーン・ショーは大阪ならではの伝統芸的フィナーレで、みんなハッピーで幸せな気持ちになれました。最高に素晴らしいレインボーなクリスマスパーティとなりました。
- INDEX
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- レポート:金沢プライドウィーク2021
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- 特集:10月はLGBTQ映画が豊作です
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- レポート:足立レインボー映画祭
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