事例紹介

vol.22 高島屋(LGBT-Allyプロジェクトより)

記事日付:2024/10/01



LGBT-Ally プロジェクトとは、「We are Here!! We are Ally!!」をテーマに
ひとりでも多くのアライを増やすことを めざす、アウト・ジャパンとアライ企業との共同プロジェクトです。

今回は、【LGBT-Allyプロジェクト2024オープニングイベントから】
高島屋さんの取り組みを、ご紹介させていただきます。

※高島屋さんの取り組み紹介動画は、こちら からご覧いただくことができます。


高島屋の取り組み

株式会社 高島屋 三田さん


株式会社 高島屋、人事部・ダイバーシティ推進室の三田です。
よろしくお願いいたします。

早速ですが、弊社の会社概要をご説明いたします。



■高島屋の会社概要と経営理念


弊社は、1831年に京都で創業いたしました。
そのため、2024年で創業 193年となります。

高島屋というと百貨店業というイメージを皆さまに お持ちいただいてると思うのですが、SC業や金融業、飲食業などのグループ事業を展開。現在、店舗数としては、東西の主要都市に国内 14店舗、海外には 4店舗を展開している百貨店グループとなります。



そんな弊社の経営理念ですが、「いつも、人から。」という理念を 1991年より掲げており、それ以降、人を軸とした経営を意識している形となります。



■高島屋の DE&I


ダイバーシティーの観点では、ダイバーシティ推進方針を2017年に策定いたしました。
今回のテーマであるLGBTQ+に関することで申し上げますと、すべての人の人権を尊重するということで、先述の方針の中に「性的指向/性自認」という言葉も盛り込んでいます。



そして、弊社のDE&Iの考え方ですが、歴史としては古く 1986年の男女雇用機会均等法以前からとなりまして、まずはファミリーフレンドリー施策から始めました。
その後、育児・介護の両立支援、さらに女性活躍推進と幅を広げていきながら、先述いたしました 2017年のダイバーシティ推進方針の策定、ダイバーシティ推進室の設置をして、ダイバーシティ推進の経営に取り組んでいます。



■高島屋のLGBTQ+の取り組み


その中から、LGBTQ+の取り組みを紹介させていただきます。

2017年のダイバーシティ推進室設置以来、色々な取り組みを進めさせていただいてきました。
その後、コロナ禍があったこともありまして、その進行具合が遅くなっておりました。

しかし、コロナ禍の収束に伴いまして、2023年からは再度 加速。取り組みの幅を広げている、といった状況です。
この“取り組みの幅の広がり”の背景として最も大きいのが、LGBTQ+の正しい理解のための教育啓発活動、全役員を対象とした経営講座がございます。

さらに並行して、アウトジャパンさんにご協力いただいた全管理・監督者へのeラーニング、また、屋成さんの講義も2019年に実施いたしました。
このことは全経営層にインパクトを残したものの、先述のコロナ禍による「何もできない状態」が続いてしまったわけです。

そんな中、弊社・社外監査役の寺原 真希子が、Marriage for All Japanの代表理事に就任。
コロナ禍を経た状況に弊社・役員層も危機感を募らせていたところで、上記・寺原の件を機に現在のアクティブな状況へと徐々にシフト。そして、現在のステータスになっているという流れです。

また、2024年度にインパクトがございましたのが、年度期初である 3月に、弊社の代表取締役社長・村田 善郎が全経営層・役員へ向けてトップコミットをする場で、寺原社外監査役と共にLGBTQ+についても積極的に関わっていく旨を示したことです。
それにより、さらなら活動の盛り上がりも見せております。

この他、地道な取り組みとしてはアライのハンドブックの作成、そして、上の画像の右側にございます、あらゆる お客さまに対する店頭での接し方などについて記載されている日本百貨店協会作成の“ユニバーサルマナーハントブック”の中にもLGBTQ+の情報が盛り込まれており、これを全社内へ周知する活動も行っています。



ここから、仕組み・制度の面からお話しさせていただきます。

まずは、同性パートナー・事実婚パートナーの社内適用がございます。
他社さまより遅れてのスタートとなりましたが、2024年の4月1日から ようやく制度がスタートしまして、社内からも複数件 問い合わせが来ております。弊社にもお待ちいただいていた方たちがいらっしゃったのだな……と、感慨深いのもがありました。

また、相談窓口についても、アウトジャパンさんご協力のもと、設置いたしました。
それから、採用活動において性別欄を敢えて設置しないであるとか、(以前から取り組んでいた)ソジハラ防止の取り組みにおいては「今の言動、大丈夫?」といった内容のリーフレットを全販売員に配布するなどもしております。



最後に、アライ活動および風土醸成の観点からお話しいたします。
ようやく、憧れのアライデザインを私たちも作成いたしまして、本日4月12日にリリースしました。上の画像の右側にございますのが、そのデザインとなります。

この中で“LGBTQ+ally”のお人形さんがいると思いますが、こちら『ローズちゃん』と申します。
このローズちゃん、店頭で見かけたことのある方もいらっしゃるかと思いますが、ローズちゃんがレインボーのハートを胸に抱いて……というキュートなデザインにいたしました。

さらに、最近の機運の盛り上がりとしましては、労使と組合の合同勉強会の実施です。
これに関しては会社の施策というよりボトムアップでアチラコチラから発生しているものでして、LGBTQ+をテーマに行われています。大阪店からも やはりボトムアップの施策で、屋成さんへお声掛けさせていただいていると聞いています(笑)

このように現場での盛り上がりが さまざまな形で起こっていて、非常にうれしい限りです。

また、この春、弊社・社内報で“LGBRQ+の専門家”とご紹介させていただいた松岡 宗嗣さんのインタビューを掲載。そして、2024年になり ようやくアライプロジェクトにも参加させていただくことになりまして、上の写真の右側にございますチラシにて現在 参加者を募っております。

今年、初参加となりますが、皆さまと一緒に盛り上げていけたらいいなと思っております。

以上、高島屋の発表を終えさせていただきます。ありがとうございました。


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