COLUMN
LGBTQとは
LGBTQとはLesbian、Gay、Bisexual、Transgender、Questioning/Queerの頭文字をとった頭字語で、性的マイノリティの総称の一つです。
- L レズビアン(女性で同性を好きになる方。女性同性愛者)
G ゲイ(男性で同性を好きになる方。男性同性愛者)
B バイセクシュアル(女性を好きになることもあれば、男性を好きになることもある方。両性愛者)
T トランスジェンダー(出生時に割り当てられた性別と異なる性別で生きたいと願う、または現に生きている方)
Q クエスチョニング(性的指向や性自認が定まっていない、揺れ動いている、決めたくないという方)/ クィア(性的指向や性自認が非典型な方全般)
LGBTQとは上記の頭文字をとった頭字語で、性的マイノリティの総称の一つです。ほかにも「クィア」を総称として用いる場合もありますが、国際社会ではLGBT+、LGBTQ、LGBTQ+といった呼称が定着しています。(+はできるだけ多様な人を包摂しようとする意図です)
性的マイノリティの中には、アセクシュアル(無性愛者)、パンセクシュアル(あらゆる性別の方を好きになる方)、Xジェンダー(自認する性別が典型的な男/女に当てはまらない方)など、さまざまな方たちが含まれます。
LGBTQはいわゆる「趣味嗜好」ではなく、基本的に生まれつきのものです。病気や異常ではないため、治療はできませんし、する必要もありません。
(これまで、トランスジェンダーの方が日本国内でホルモン療法や外科手術などを受ける場合や戸籍上の性別を変更する場合などは「性同一性障害」という診断を必要としてきました。しかし、2022年から世界保健機関(WHO)の国際的な診断基準から「性同一性障害」という言葉が消え、脱病理化されることが決まっています)
性を考える切り口
- 身体的・生物学的な性別(sex) 体つき、生殖機能、性染色体など
性的指向(sexual orientation) どの性別の人を好きになるか
性自認(gender identity) 自身の性別をどう認識しているか
性表現(gender expression) 服装、仕草、言葉遣いなど
性を考える切り口として、それぞれ独立した4つの要素があり、実に多様な組み合わせがあります。
同性愛者は自認する性別と好きになる相手の性別が同じであり、自認する性別と好きになる相手の性別が異なる方は異性愛者(ストレート)と言います。レズビアンやゲイ、バイセクシュアル、アセクシュアル、パンセクシュアルなどは性的指向についてのマイノリティです。
トランスジェンダーは身体的・生物学的な性別と、自認する性別が一致しない方です。トランスジェンダー、ノンバイナリー(Xジェンダー)、ジェンダーフルイドの方などは性自認についてのマイノリティです。
性は実に多様であり、グラデーションであると考えたほうが実情に合っている場合もたくさんあります。
世の中には男/女しかいない、異性愛者しかいないという思い込み(バイアス、偏見)や決めつけをやめることが大切です。
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日本のLGBT人口
- 大阪市で2019年に実施された無作為抽出調査の結果
L+G(同性愛) 0.7%
B(両性愛) 1.4%
その他(アセクシュアル、決めたくない・決めていない) 6.0%
T(トランスジェンダー) 0.7% ※LGB他と重複あり
LGBTQその他合計=8.2%
(大阪市民の働き方と暮らしの多様性と共生にかんするアンケート, 2019)
LGBTQは(社会の寛容度によってそうであると自認する方の数が変わってきたりしますが、基本的には)先天的・生得的に方向付けられるものですから、いつの時代も、どの国でも、だいたい同じくらいの割合で生まれてくると考えられています。欧米ではこれまで人口の数%〜3割という統計が発表されています。日本でも毎年のように調査が行われ、年々割合が高くなっていますが、2019年に実施されたLGBTQに関する全国最大規模の無作為抽出調査「大阪市民の働き方と暮らしの多様性と共生にかんするアンケート」(実施主体:厚生労働省「国立社会保障・人口問題研究所」人口動向研究部の釜野さおり氏を代表とする「働き方と暮らしの多様性と共生」研究チーム)によると、上記のような割合になります。これとは別に、広告代理店によるインターネット調査では、最大10%という調査結果も出ています。佐藤さん鈴木さん高橋さん田中さんの合計(約5%)より多く、AB型や左利きの方(約10%)と同じ割合です。
「でも、そんなにたくさんいるようには見えないけど?」と思われる方も多いでしょう。なぜ周りにはいないと感じるのか、考えてみましょう。
以上、LGBTに関する基礎知識のごく一部をお伝えしました。
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