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埼玉県の調査で性的マイノリティの65%が死を思ったことがあると回答、深刻な状況が浮かび上がりました

 埼玉県が行なった性的マイノリティの実態調査で、当事者の65.8%が「死ぬことができたら」と思ったことがあるという深刻な結果が明らかになりました。事態を重くみた県は、学校や職場での理解を促す活動や相談態勢の強化に着手します。


 埼玉県の大野知事は昨年1月、同性パートナーシップ証明制度も視野に入れながらLGBT支援に向けた実態調査を行なうと表明しました。都道府県によるLGBT支援に向けた実態調査は全国で初めてです。
 調査は昨年秋に実施され、県内の18歳以上64歳以下の1万5000人を無作為抽出してアンケート用紙を送付、回答を得た5606人のうち、性自認と性的指向に関する質問への回答から184人を性的マイノリティと分類しました。
 184人のうち、「死ぬことができたら」と思ったことがある人は65.8%、自身に「生きる価値がない」と感じたことがある人は60.3%に上りました。「家に引きこもった経験がある」も44.0%を占めました。学校などで不快な冗談を言われたり、からかわれたことがある人は82.1%、いじめを含む暴力を受けたことがある人は58.2%に上りました。
(調査結果はこちらからご覧いただけます)
 
 こうした深刻な実態が明らかになったことを受けて、県は対応を強化する構えです。
 県教育委員会が性の多様性に関する啓発資料を作り学校の授業で活用を図るほか、県による企業向けのオンライン研修を開催します。
 人間関係などの悩みを受け付ける相談窓口を担当する県や市町村の職員に対しては、性的マイノリティにも多様なタイプがあることを踏まえ、応対の仕方についての研修を実施します。
 また、性の多様性のシンボル「レインボーカラー」を活用したポスターなどを作製し、企業などに掲示を促すことで、性の多様性を認め合う社会の雰囲気の醸成を図るといいます。

 大野知事は知事選で性的マイノリティ支援を公約の一つとして掲げており、上記の実態調査のほか、2月には啓発パンフレット「LGBT基礎知識ガイド」を発行し、また性的マイノリティの方が相談できる窓口をまとめた「性的少数者(LGBT)のための相談案内カード」(令和2年度版)を作成しました。また、7月には埼玉県内の企業・事業所 2,870社に対して「LGBTQ(性的少数者)が働きやすい職場づくりに関するアンケート」を実施しています(詳細はこちら
 
 
 
参考記事:
性的少数者の65%「死ぬことができたら」 埼玉県が実態調査、支援強化へ(産経新聞)
https://www.sankei.com/politics/news/210222/plt2102220034-n1.html

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