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【署名のお願い】二丁目コミュニティが消えてしまわないように… #SAVEthe2CHOME
3月30日に東京都知事が週末の外出制限や「夜の街」へ行くことの「自粛」を求める会見を開きました(「支援策を検討することが必要だ」という考えも示されましたが、その時点では明確ではありませんでした)。二丁目の多くのバーが、補償の見通しもないなか、営業を継続するか中止するかという苦渋の決断を迫られました。二丁目のほとんどのお店は個人経営の小さなお店で(しかも家賃が高く)、半月も1ヶ月も補償なしで休業することになれば、お店が潰れてしまう…という危機感にみなさん苛まれたことと思います。それでも、お客さんたちに危険なウイルスを感染させるようなことがあってはならないと、身を切るような思いで、一軒、また一軒と、次々に臨時休業を決意しました。
そんな二丁目のお店の方たちをなんとか勇気付けたいと、Twitter上で#SAVEthe2CHOMEというハッシュタグと、このハッシュタグを応援する有志のアカウントが作られ、大勢の方たちが次々に、二丁目への愛のメッセージを綴り、エールを贈りました。
4月7日には緊急事態宣言が発令され、ほとんどの二丁目のお店が休業に入り、週末の二丁目に誰も人がいなくなるという、今まで見たことのない光景が現出しました。
お店のみなさんは、5月6日まではなんとか頑張ろうと堪えていましたが、緊急事態宣言の5月末までの延長を受け、いよいよ、家賃の支払いも困難になり、閉店に追い込まれてしまう…と危機感をつのらせています。エリアの特質上、ランチ営業やテイクアウトなども難しく、営業自粛・休業以外の選択肢はほぼ残されていません。国や東京都からの助成や補助だけでは中長期化するコロナ禍を乗り切れるかどうか…と大きな不安を抱えています。
そして5月5日、新宿二丁目振興会の会長さんが、新宿区に支援をお願いする署名をはじめました。
すぐに署名の呼びかけがコミュニティ内に拡散され、500名を超える署名が集まっています。
「PRIDE HOUSE TOKYO」の松中権さんも、「二丁目が、私の人生を救ってくれた」「新宿二丁目が必要だったし、今も必要」と熱く語る記事をハフィントンポストに寄稿していますが、二丁目はただの繁華街・歓楽街ではなく、家庭や学校や職場でセクシュアルマイノリティであることをオープンにできずに苦しんでいる方たちが自分らしくいられる場所であり、セクシュアルマイノリティの仲間や生涯のパートナーに出会えたりもするかけがえのない場所であり、自分はこのままでいいんだと自己肯定できる、セクシュアルマイノリティとして生きることができる、そういう街です。2000年にパレードの後夜祭として二丁目で初開催されたレインボー祭りでは、二丁目ピープルのパフォーマンスやダンスタイムで盛り上がったあと、サプライズで二丁目の夜空に花火が打ち上げられ、大勢の方たちが感動で涙しました。二丁目のaktaというコミュニティセンターでは、セクシュアルヘルスについての情報提供や、コミュニティの方たちのミーティングなどが行われていて、ここから「Living Together」というHIV陽性者の支援とHIV予防啓発を共に行えるような手法が発明され、全国や海外にも広まりました。
かれこれ20回もレインボー祭りを開催し続け、二丁目マップを配布したり、aktaを応援したり、さまざまなかたちでLGBTコミュニティをエンパワーしてきた二丁目振興会は、二丁目のお店の方々が運営しています。二丁目のお店がなくなるということは、とりもなおさずLGBTコミュニティの喪失であり、また、二丁目を愛するストレートの方たちにとっても大きな喪失でしょう。
みなさんのご協力で、署名がもし、何万人、何十万人になったら、きっと新宿区も無視できないだろう、きっと支援を考えていただけるのではないかと考えます。
ぜひ、ご協力をお願いいたします。
(※なお、署名をしていただくと「このキャンペーンへの出資」のお知らせが表示されますが、二丁目振興会会長さんによると、特に出資していただかなくても大丈夫だそうです)