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大阪市が事業者のLGBTフレンドリー度を認証する制度をスタート、同性パートナーがいる職員への結婚休暇などの取得も承認
2018年7月から同性パートナーシップ証明制度をスタートさせた(すでに76組を承認したそうです)大阪市が、1月10日、LGBT(性的マイノリティ)に配慮している事業者を認証する「市LGBTリーディングカンパニー認証制度」を導入したことを発表しました。市が率先して姿勢を示すため、市職員についても、同性のパートナーがいれば配偶者と同じ扱いとし、結婚休暇などの取得を認めることも決めました。
大阪市の認証制度では、事業者が内部規定で性的マイノリティへの差別禁止を明記している、同性パートナーを配偶者と同じように扱う制度を設けている、トランスジェンダーへの配慮(トイレや更衣室など)を行っている、相談窓口の設置など20項目の基準を設定。申請した企業に対し、10項目以上が該当する場合は最高の3つ星、9~4項目は2つ星、3~1項目は1つ星の「認証書」を交付するものです。社内施策だけでなく、顧客の家族割引き対象に同性パートナーを含めるなど、LGBTに配慮したサービスを提供しているケースも評価します。
市内に事業所がある企業が対象で、学校や病院なども含まれます。認証に向けた第1次募集は2月いっぱいまで、市人権啓発・相談センターで受け付けます。認証されると市のホームページに掲載されるほか、商品や広告、求人情報などに認証を受けたと表示できます。市が就職支援事業で取組み内容を求職者に伝えたりもするそうです。
市によると、自治体によるこうした制度の導入は、札幌市に続き2例目です。大阪市長の吉村洋文氏は「LGBTの活躍が社会の活力にもなる。民間企業にも広がってほしい」「大都市で進めていくことで、他の自治体においても広がっていくことを期待」と述べています。
大阪市はまた、この取組みの一環として、同性パートナーをもつ市の職員に対しても、来年4月から、結婚休暇や忌引休暇など8種休暇を取得できる制度を導入する予定です。パートナーと同居していることや法律婚をしていないことが要件となります。政令指定市では千葉市が全国に先駆けて2016年にこの制度を導入しており、昨年10月、福岡市も導入を検討していることを発表していました。
参考記事:
大阪市 性的少数者に「配慮」の事業者を認証(関西テレビ)
LGBT配慮企業を認証 大阪市、福利厚生など20指標(日経新聞)
LGBT支援企業に★の数認証制度導入…大阪市(読売新聞)
大阪市、性的少数者の職員に制度 結婚休暇など取得可に LGBT(朝日新聞)
LGBT 企業も支援を 大阪市が認証制度導入(毎日新聞)
LGBT支援企業後押し リーディングカンパニー制度(大阪日日新聞)