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2022年のゲイゲームズが香港で開催されることが決定、アジア初の快挙

  ゲイゲームズ連盟は2022年の「Gay Games XI」の開催地として香港を選びました。10月30日にパリで行われた連盟の会議で投票が行われ、決定しました。

 ゲイゲームズは、自身もオリンピック出場者であるオープンリーゲイのトム・ワデル博士によって「同性愛が禁じられているような国の人も安心して参加でき、世界中のゲイやレズビアンが自分を肯定的に受け容れられるようになり、一般社会の理解やリスペクトを促すような」ゲイ・オリンピックとして構想され、1982年にサンフランシスコで初開催されました(初めはゲイ・オリンピックという名称が予定されていましたが、IOCなどから禁止され、ゲイゲームズとなりました)。以後、バンクーバー、ニューヨーク、アムステルダム、シドニー、シカゴ、ケルン、クリーブランドで4年に1回、開催されてきました。来年はパリで開催されます。
 2022年の第11回大会の開催地をめぐっては、ケープタウンやエルサレムなどを含む17都市が名乗りを上げ、香港はワシントンD.C.やメキシコのグアダラハラとともにファイナルに残った都市の一つです。
 ゲイゲームズがこれまで北米・欧州以外で開催されたのは2002年のシドニー大会だけです。今回、北米・欧州の外に出るのは2回目、アジアでの開催は初の快挙です。 
 香港でのゲイゲームズは、約1万5000人の競技参加者と4万人の観客を集め、10億HKドル(約145億円)の経済効果をもたらすと試算されています。
 
 ゲイゲームズ連盟は、「文化、スポーツ、経済、歴史、何よりもLGBTの権利向上において、ゲイゲームズが開催地にもたらす影響は絶大だ」との声明を発表しました。
 ロイターは、「香港の勝利は、例えば台湾で初めて同性婚が認められたことなど、近年のアジアにおける同性愛者の権利擁護の目覚ましい伸長を通じてもたらされた」と述べています。
 また、ロイターに対して香港政府は、「我々は機会の平等を促進し、コミュニティでの文化や包摂の価値、互いへのリスペクトなどを助長して来た」との声明を送っています。
 
 香港では、1991年に同性間の性交渉が合法化され、LGBTの活動に対して厳しい規制が課されている中国本土と異なり、プライドパレードも継続的に開催されてきました。まだ性的指向に基づく差別を禁じる法律や同性婚の権利はありませんが、今年9月、高等裁判所が、パートナーが香港人女性であるイギリス人のレズビアンの方に対して配偶者ビザを認めるという判断を下しています。

 ゲイゲームズ誘致への入札の支援者は、今回の決定は「香港のLGBTコミュニティの状況の勝利」と呼んでいます。
 香港の「機会平等委員会」代表で入札支援者のアルフレッド・チャン氏は「これは香港のダイバーシティ&インクルージョンにとって、非常に大きなステップだ」と述べました。


2014年にクリーブランドで開催されたゲイゲームズの開会式



参考記事:Hong Kong to host 2022 Gay Games as LGBT acceptance grows in parts of Asia(Reuters)

 

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